ライダーの間でしばしば話題に上がるのが、VFR400とRVF400の性能や仕様の違いです。
これらのモデルは見た目が似ているため、選ぶ際にどちらが自分に合っているのか迷われる方も少なくありません。
本記事では、エンジン性能からデザイン、乗り心地、維持費用に至るまで、VFR400とRVF400の違いを徹底比較し、それぞれの魅力を明らかにしていきます。
あなたがどっちのモデルを選ぶべきか、明確な指針を提供することでしょう。
- VFR400とRVF400の外観上の主な違い
 - 両モデルのエンジン性能とその特性
 - 乗り心地に関する両バイクの設計哲学
 - 燃費と維持費で見るVFR400とRVF400のコストパフォーマンス
 
VFR400とRVF400の違いを解説

- 外観の違いは?
 - エンジン性能の比較
 - 乗り心地の差
 - 燃費と維持費、どっちがお得?
 - レーシングヘリテージ
 
外観の違いは?
VFR400とRVF400、一見似ているようでいて、実は細部にその違いが顕著に現れています。
たとえば、VFR400Rの最終モデルは、鈴鹿8時間耐久レースを彷彿とさせる特別なカラーリングが採用されており、レーシングマシンの雰囲気を色濃く反映しています。
一方、RVF400(NC35)は、先代モデルからのカラーチェンジとして登場し、そのスポーティーな外観は多くのファンを魅了し続けました。
さらにRVF400は、フロントフォークに倒立式を採用している点が特徴で、これは当時の最先端技術を反映したものです。
また、RVF400のリアビューには、プロアームと呼ばれる独特のスイングアームが採用されており、これがRVF400のアイデンティティとも言えるデザイン要素になっています。
こうした部分に目を向けると、それぞれのモデルが持つ独自性や設計思想が浮かび上がってくるでしょう。
エンジン性能の比較
VFR400RとRVF400のエンジン性能に関しては、それぞれが持つ特性に注目することが重要です。
VFR400Rは、399ccの水冷V4エンジンを搭載し、最高出力59PSを発揮します。
このパワーは、高回転域でのスムーズな加速感とともに、ライダーにスリリングな走行体験を提供します。
一方、RVF400は同じく399ccの水冷V4エンジンを搭載しながらも、最高出力は53PSとやや控えめですが、その分扱いやすさに磨きがかかっています。
高回転域でのパフォーマンス
VFR400Rのエンジンは、特に高回転域でその真価を発揮します。
12500rpmでの最高出力は、迫力ある加速とともに、レーシングマシンに匹敵するようなエキサイティングな走りを可能にします。
トルクと扱いやすさ
RVF400は、最大トルク3.7kgf・mを10000rpmで発生させることにより、低・中回転域での扱いやすさと安定した走りを実現しています。
この特性は、街乗りからワインディングまで、幅広いシーンでライダーをサポートします。
燃料供給システムの違い
VFR400RはVDE3型のキャブレターを採用しており、これがエンジン性能を最大限に引き出す要因の一つです。
一方、RVF400ではVP90型のキャブレターが使われており、こちらもエンジンの性能を引き出す上で重要な役割を果たしています。
乗り心地の差

VFR400RとRVF400、どちらもホンダが誇る400ccクラスのバイクですが、乗り心地には顕著な違いがあります。
VFR400Rは、そのエンデュランスレース由来のデザインとは裏腹に、日常のライディングにおいても快適な乗り心地を提供します。
特に、シートの形状とクッション性が、長時間のライディングでも疲れにくい設計となっています。
一方、RVF400は、よりレーシング指向の設計がなされており、フロントの倒立フォークやリアのプロアームなど、サーキット走行を想定した硬めのセッティングが特徴です。
このため、タイトなコーナーでの挙動は非常にシャープで、スポーツライディングを楽しみたいライダーには最適な選択と言えるでしょう。
しかし、街中での乗り心地や長距離ツーリングにおいては、VFR400Rの方が疲れにくいと感じるかもしれません。
この違いを踏まえ、自分のライディングスタイルに合ったバイクを選ぶことが重要です。
燃費と維持費、どっちがお得?
VFR400RとRVF400を比較する際、燃費と維持費は重要な検討ポイントです。
VFR400Rは、60km/h定速走行時の燃料消費率が37.0km/Lと非常に経済的です。
この燃費の良さは、日々の通勤やツーリングにおいても長期的な維持費を抑える要因となり得ます。
また、VFR400Rのエンジンは、信頼性が高くメンテナンス頻度が比較的低いため、維持費においても有利です。
RVF400に関しては、燃料消費率が30.0km/LとVFR400Rに比べやや劣るものの、依然として優れた燃費性能を誇ります。
しかし、RVF400はレース志向の設計がなされているため、特にサーキット走行などハードな使用状況下では、メンテナンスが頻繁に必要になることがあります。
これは、オイルやブレーキパッドの交換頻度が上がることを意味し、結果として維持費が高くなる可能性があります。
したがって、日常使用を主とするライダーであればVFR400Rが、スポーツライディングを頻繁に楽しみたいライダーであればRVF400が適していると言えるでしょう。
それぞれのバイクを選ぶ際には、燃費だけでなく、メンテナンスのしやすさや頻度、そしてそれに伴うコストも考慮に入れることが賢明です。
レーシングヘリテージ
VFR400RとRVF400、両モデルはホンダのレーシングヘリテージを色濃く受け継いでいます。
特にVFR400Rの最終モデルは、鈴鹿8時間耐久ロードレースに参戦したホンダワークスチームのRVF750をイメージした特別なカラーリングで、レースファンの心を強く捉えて放しません。
この特別カラーモデルは、レースで培われた技術とデザインの融合を体現しており、レーシングスピリットを日常のライディングにもたらします。
RVF400は、その名前からもレース志向の強さが伺えます。
特に倒立フォークの採用やプロアームといった、レース由来の技術がフィードバックされている点は見逃せません。
これらの特徴は、レーシングマシンとしての性能だけでなく、見た目にもその血統を如実に示しています。
また、RVF400のエンジンには、レースでの経験から得た知見が生かされており、高いパフォーマンスを発揮します。
レーシングテクノロジーの直接的な恩恵を受けることで、RVF400はライダーに独特の走りを提供し、その魅力をさらに高めています。
VFR400とRVF400の違いを深堀り比較

- スペックで見る違い
 - 走行性能はどちらが上?
 - デザイン比較
 - 中古車の価値
 - メンテナンスのしやすさ
 - ユーザーの評価は?
 - VFR400とRVF400どっちを選ぶ?
 
スペックで見る違い
VFR400RとRVF400の間には、スペックを細かく見ていくと、さまざまな違いが見えてきます。
まず、VFR400Rの型式NC30は、399ccの4ストローク、V型4気筒エンジンを搭載しており、最高出力59PS/12,500rpm、最大トルク4kgf・m/10,000rpmを誇ります。
このスペックは、VFR400Rが高回転域で優れたパフォーマンスを発揮することを示しています。
一方で、RVF400、型式NC35も同じく399ccの4ストローク、V型4気筒エンジンを搭載していますが、最高出力は53PS/12,500rpm、最大トルクは3.7kgf・m/10,000rpmとなっており、若干控えめな設定となっています。
これはRVF400が、より扱いやすさを重視したセッティングになっていることを物語っています。
また、フレームやサスペンションにおいても違いが見られます。
VFR400Rはバックボーンフレームを採用しており、前後のサスペンションは共にテレスコピック式です。
これに対して、RVF400はダイヤモンドフレームを採用し、前のサスペンションは倒立フォーク、後ろはスイングアーム式となっており、よりスポーティな走りを求めるライダー向けの設定です。
タイヤサイズにも違いがあり、VFR400Rは前後ともに17インチを採用していますが、RVF400は後輪に18インチを採用しており、これが異なる走行性能をもたらしています。
走行性能はどちらが上?
VFR400RとRVF400を比較する際、走行性能に注目することは、多くのライダーにとって重要な判断基準の一つです。
VFR400Rは、その高回転域でのパワフルな走りが魅力的であり、特にオープンロードでの加速感はこのバイクの大きな特徴の一つです。
また、全長やホイールベースが比較的コンパクトであるため、取り回しのしやすさもVFR400Rの走行性能を支える要素となっています。
RVF400に目を向けると、こちらは特にコーナリング性能においてその真価を発揮します。
倒立フォークの採用やプロアームスイングアームなど、レーシングテクノロジーのフィードバックが見られ、これらはRVF400がタイトなコーナーでも安定した走りを可能にしています。
また、RVF400は、トルクが低・中回転域でしっかりと出るよう設定されており、街中やワインディングロードでの扱いやすさが際立っています。
したがって、オープンロードでのスピードと加速を重視するならVFR400Rが、コーナリングの楽しさや扱いやすさを求めるならRVF400が適していると言えるでしょう。
デザイン比較
VFR400RとRVF400、それぞれのデザインには独自の魅力があります。
VFR400Rの外観は、鈴鹿8時間耐久ロードレースに参戦するホンダワークスチームのRVF750をイメージしたエンデュランス・スペシャルカラーモデルであり、レーシングスピリットを感じさせるデザインが特徴です。
このモデルの発売は、レースのエキサイトメントを日常のライディングにもたらすことを意図しており、その目的はデザインにも反映されています。
特に、カラーリングやラインナップには、レース由来のダイナミックな要素が取り入れられています。
RVF400のデザインに目を転じると、こちらはよりスポーティでモダンな印象を受けます。
フロントに倒立フォークを採用し、リアにはプロアームスイングアームを搭載するなど、最先端の技術がデザインにも反映されています。
これらの要素は、RVF400が持つハイパフォーマンスを視覚的にも表現しており、レーステクノロジーの直接的な影響を感じさせる外観となっています。
両モデルとも、ホンダのレーシングヘリテージを色濃く反映したデザインが採用されており、バイクの外観だけでなく、ホンダが大切にしているレーシングスピリットや技術の進化を感じさせます。
VFR400Rはクラシックなレーシングの魅力を、RVF400はモダンなスポーツ性をそれぞれ体現しており、ライダーの好みや用途に応じて選ぶことができるでしょう。
中古車の価値
VFR400RとRVF400の市場価値を探る上で、中古車市場の動向に注目することが欠かせません。
これらのモデルは、発売から数十年が経過しており、現在ではコレクターズアイテムとしての価値も高まっています。
特に、状態の良い限定モデルや希少カラーのユニットは、プレミアム価格がつくことも珍しくありません。
VFR400Rに関しては、特に最終モデルのエンデュランス・スペシャルカラーモデルが高い人気を誇っており、その独特なデザインと性能がファンから高く評価されています。
また、VFR400Rは比較的多くのユニットが生産されたため、中古市場でも見つけやすい傾向にあります。
しかし、状態の良いものやオリジナルパーツがしっかりと残されているものは、価格が高騰している場合が多いです。
一方、RVF400は、そのレース由来の技術やデザインが特に評価され、中古車市場でも非常に人気があります。
RVF400は、VFR400Rに比べて生産数が少ないため、市場に出回るユニット数は限られており、それが価格を押し上げる一因になっています。
特に、メンテナンス状態が良好で、オリジナルの状態を保っているユニットは、高値で取引されることが一般的です。
これらのバイクを中古市場で購入を検討する際には、バイクの状態を細かくチェックすることが重要です。
走行距離はもちろんのこと、事故歴の有無、パーツの交換履歴、定期的なメンテナンスが行われていたかどうかなど、詳細な情報を確認することが、適正価格での購入につながります。
メンテナンスのしやすさ
VFR400RとRVF400、両モデルのメンテナンスのしやすさを考えるとき、それぞれの設計思想と技術が大きく影響しています。
VFR400Rは、使いやすさと整備性の良さを兼ね備えたモデルとして知られています。
特に、エンジンやフレームの設計において、日常のメンテナンスがしやすいように配慮されており、オイル交換やフィルターの清掃など基本的なメンテナンス作業は、比較的簡単に行うことができます。
一方、RVF400は、よりレーシング指向の強いモデルであるため、メンテナンスには少し専門的な知識が求められることがあります。
特に、倒立フォークやプロアームスイングアームなどの高性能パーツは、定期的な点検と適切な調整が不可欠です。
ユーザーの評価は?
VFR400Rは、その使いやすさとバランスの取れた性能から、幅広いライダーに支持されています。
特に、高回転までスムーズに吹け上がるエンジン特性や、優れた燃費性能は、日常の通勤から週末のツーリングまで、様々なシーンでの使用において高い評価を受けています。
また、レーシングモデルをイメージした特別カラーモデルに対する、デザイン面での好評も見逃せません。
RVF400に関しては、そのスポーティな走行性能とコーナリングの楽しさが、特にスポーツライディングを好むライダーから高く評価されています。
倒立フォークやプロアームスイングアームなど、レース由来の技術がフィードバックされた設計は、タイトなコーナーでも安定した走りを可能にし、多くのユーザーからの支持を得ています。
また、RVF400は比較的生産数が少ないため、希少性が高く、コレクターズアイテムとしても人気があります。
ただし、RVF400のメンテナンスには専門的な知識が必要な場合があり、その点が一部のユーザーからはデメリットとして指摘されることもあります。
一方で、適切なメンテナンスを行うことで、長期間にわたって高い性能を維持できることも、多くのユーザーから評価されています。
これらのユーザーからの評価を踏まえると、VFR400Rは日常使いからツーリングまで幅広く対応できるバランスの良さが、RVF400はスポーティな走行性能と希少性が、それぞれのモデルの大きな魅力であることがわかります。
どちらのバイクも、ホンダが長年にわたり培ってきた技術とデザインの粋を集めたモデルであり、それぞれに独自のファン層を持っていることがうかがえます。
VFR400とRVF400どっちを選ぶ?
VFR400RとRVF400の選択は、ライダーの個々のニーズや好みに大きく左右されます。
VFR400Rは、そのバランスの取れた性能と使いやすさから、幅広いライディングシーンに対応する汎用性の高いモデルです。
日常の通勤から週末のツーリングまで、快適に楽しむことができるでしょう。
特に、エンデュランスレースを彷彿とさせる特別カラーモデルなどは、見た目のインパクトも大きく、デザインを重視するライダーにもおすすめです。
一方、RVF400は、そのスポーティな走りとコーナリング性能に特化したモデルとして設計されています。
サーキット走行やスポーツライディングを頻繁に楽しむライダーにとって、RVF400は魅力的な選択肢となるでしょう。
また、生産数が限られているため、所有すること自体が一つのステータスとなり得ます。
しかし、RVF400はメンテナンスがやや専門的な知識を要することがあるため、メンテナンスに自信のないライダーは、その点を考慮する必要があります。
最終的に、VFR400RとRVF400のどちらを選ぶかは、ライダーがどのようなライディングを主に楽しむか、どの程度のメンテナンススキルを持っているか、そしてバイクのデザインにどの程度の価値を見出すかによって決まります。
自分のライディングスタイルと将来的なバイクライフをじっくりと考えた上で、最適な一台を選んでください。
VFR400とRVF400の違いとは?性能や仕様の比較の総括
記事のポイントをまとめます。
- VFR400Rは鈴鹿8耐をイメージした特別カラーリングが特徴
 - RVF400はスポーティーな外観と倒立フォークを採用
 - VFR400Rのエンジンは最高出力59PSを発揮
 - RVF400のエンジンは最高出力53PSで扱いやすさを重視
 - VFR400Rはバックボーンフレーム、RVF400はダイヤモンドフレームを採用
 - RVF400のリアビューに特徴的なプロアームスイングアームがある
 - VFR400Rは日常からツーリングまで快適な乗り心地
 - RVF400はコーナリング性能に優れたレーシング志向の設計
 - VFR400Rは燃費と維持費の面でお得
 - RVF400はサーキット走行を想定したメンテナンスが必要
 - 両モデルともホンダのレーシングヘリテージを反映
 
  
  
  
  
